全員がヴォーカリストを目指すべきなのか
- 佐藤正憲
- 2018年8月6日
- 読了時間: 4分
代表の佐藤です。
音楽聞きますか?特にバンド編成のロックなど。 ロックバンドでの最小編成が、ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムの4ピースと言われています。楽器を弾きながらのヴォーカルだったりすると3ピースになりますね。ギターが2人だったりキーボードもいたりサキソフォンがいたり、最近だとマニピュレーターといって予めシーケンサーをプログラミングしておいたものをキュー出ししたりする人もいたり、レコードをスクラッチしたりするDJもいたり、VJといって映像出しする人までいたりしますね。

歌のないインストゥルメンタルバンドで無い限り、バンドの主役といえばやはりヴォーカルです。歌声を邪魔しないように、引き立てるようにバンドが伴奏してひとつの楽曲を演出します。明確に指示を出すかどうかは別として、実質ヴォーカルを頂点として様々な楽器が協業している構成になっています。
ヴォーカルも含めて常時同じメンバーで動くバンドもありますし、ヴォーカルが独立した1アーティストの場合は各楽器奏者を一人ひとり集めてバンドを構成したり、バックバンド一式を調達したりします。
建築もよく似ており、昔でいうと大工の棟梁がバンドでいうヴォーカルで、各職方へ工程をコントロールしながら指示を出して建物を建てています。 それぞれの職方はそれぞれの専門の技術で現場に参画するわけですね。
さて、「これからは板金屋だけじゃむずかしい。アレもやらなきゃコレもやらなきゃ」というのをたまに耳にします。 上の音楽の例えでいうと、ギタリストだけどドラムもキーボードもやらなきゃ、という話になります。この場合、それぞれの楽器がそれぞれ一級の腕前か、その個人のなにかしらの魅力や提案力によって、アレもコレもやることで作品が引き立つということが求められると思います。ある意味で総合プロデューサー的マルチプレーヤー的に、主役のヴォーカリストを導いたりするようなポジションでないと成り立ちません。
「これからは積極的に建築一式の仕事をとりに行くべきだ」というのも耳にします。 また音楽の例でいうと、自ら主役のヴォーカリストになって表へ出て行くということ。現場で自分の専業以外の工程をコントロールすることももちろん、自らの市場の開拓や、付加価値の創造をすることが求められます。こちらもやはり全体を見るポジションです。
これらは自分のいる市場の上流を獲りに行こうというもので、過当競争の自らの市場から抜け出して別の市場を目指すという、ある意味では真っ当な考え方なわけです。しかし、行き先を「今の延長線上」としてしまった場合「また別の過当競争」に参入することになります。それでもステージは上がるので扱う金額が上がるかもしれませんが。
果たして総合的な仕事へ向かうことだけが専門技術職の成長、進化なのでしょうか? 自らの専門を活かした独自の市場、目指すところは無いのでしょうか?
冒頭の音楽の話で例えると、バンド内でいち楽器奏者には留まらず曲を提供する人もいます。
ライブツアーなどの合間に演奏の講師をやる人もいます。
何個もバンドを掛け持ちし、自分の持つ様々なルーツからなる音楽性を表現する人もいます。
別のバンドへゲストとして参加し、そのバンドになかった色を入れ新しい表現、付加価値を追加できる人もいます。
結局はどこを目指すのか、を明確にすることが必要なのでしょう。
もちろん主役、ヴォーカリストを目指すのも一つだと思います。
しかし、より専門の中で広がりを求めていくのも一つの選択肢だと思うのです。
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