溶けるような暑さに効く一本
- 正憲 佐藤
- 2017年7月18日
- 読了時間: 3分
田島ルーフィング株式会社(以下田島)の人がサンプルを持ってきたので、ちょっとしたテストをしてみたいと思います。
今回田島さんが持ってきたのが、コストパフォーマンスブランドTADISシリーズの「ホワイト」という商品で、「表面温度を抑制し、作業環境を向上させる」というコピーで売り出しています!
高級改質アスファルトルーフィング、ARK04S規格の製品とのことで、同一規格商品でのテストを敢行します。
同一メーカーのスタンダードシリーズPシリーズからEx+と、競合他社の日新工業株式会社(日新)さんのカッパ23と比較。
右から日新カッパ23、田島PカラーEx+、同じく田島TADISホワイト

12mmラーチをアスファルト路面上に敷いて、ルーフィングの切れ端をタッカーで留め付けました。
データ取りで使うのは、シンワの非接触温度計。
午前10時時点の外気温が34度。
すでにもう暑い。

路面温度で50度。

ルーフィングの表面温度を計測。
右の2つ、カッパとEx+は同じ結果の49℃台。(写真はEx+のもの)
路面温度より高くなるかと思ってたんですけどね。
午前中だったので、放置時間がちょっと少なかったか。。。

今回の主役ホワイトは、46℃台。
色が白いから熱を吸収しないのかな?順当な結果でしょうか。

何度か計測しましたが、常に2℃から3℃の差があります。
屋根上で作業していて、この差は人の感度でわかるんでしょうか?
ちょっとわかりかねます。
これだけのことで作業環境向上とは到底思えません。
さて、実はもっと気になるのは熱をもった時の溶け具合です。
屋根作業中はルーフィングの上で動き回りますので、靴の裏に溶けたアスファルトがつきます。
また仕事の都合上、仕上げの屋根材の上も歩きますので、靴の裏についたアスファルトで屋根を汚してしまうことがままあります。
ということで、溶け具合のテストが必要になりました。
どうしたものか。。。
ま、いいや適当にやってみよう。
えーい暖まったルーフィングを爪でグーッ…
ほんとに手で押す程度です。

爪が食い込んで表面のアスファルトが動きました。
写真でわかりますかね?


カッパもEx+も同じ結果でした。
さすが競合。だいたい同じ性能ということでしょうか!
選択が難シイ~ッ!
さ、続いてホワイト。

なんと無傷です。
爪が食い込んでいきません。
白い層の下で少しアスファルトが滲んで茶色っぽくなってるかな?
写真じゃわからないですね。

思いつきの適当な試験でしたが、やってみるものです。わかりやすい違いが出ました(笑)
ルーフィングの断面構成図を見るとほぼ構成は同じなのですが、表面の仕上げがカッパとEx+ともにアスファルト層表面に滑り止めの鉱物質粉粒をつけているところ、ホワイトはアスファルト層の上に特殊合成繊維不織布を敷いていて、アスファルト面に使用する人が直接触れない構成になっています。
改質アスファルト自体は同等なので、同じく溶け始めてはいるけど、表面にコストがかかる特殊合成繊維不織布を使うことで溶けつきの防止をしているんですね。
値段は少し高くなりながら防水性能としては同等なのですが、汚してしまった屋根仕上げ面の清掃のコストを考えると選択する余地があると思いました。「表面温度を抑制し、作業環境を向上させる」とはこういうことなのかな~、と考えましたがどうなんでしょう?メーカーさん?
溶けつかないというのは、実はとても大事な性能なのですが、その話はまた別の機会に。
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